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「やられた…」

沈痛な表情を浮かべてヒカルはソファに蹲るように座った。

「よくもこんなでたらめ…」

手にしているのはその日発売された週刊誌で、煽るような見出しと共にヒカルの醜聞が報じられている。

『人気若手議員に女性暴行容疑』

ヒカルが支援者の女性に乱暴したという内容で、その他にも遊説先での幾つものセクハラ疑惑が浮かび上がっているという。

「キミ…心当たりは?」
「あるわけないだろっ」

秘書のアキラに尋ねられて、ヒカルは噛みつくように言った。

「おまえがいるのに、どうして他のヤツになんか」
「違う、そういう意味の心当たりじゃないよ」

興奮して語気が荒くなるヒカルとは逆にアキラはひたすらに静かだ。

「こういうことをしそうな相手…キミには心当たりがあるんじゃないか?」

言われて考えて、ヒカルはぽつりと言った。

「御器曽かな。あいつの汚職をすっぱ抜いたから」

その逆恨みでやられたのではないかと言う。

「そうだね、ぼくもその辺りじゃないかと思うよ」

選挙間近なこの時期に狙ったように現われたこの記事、当然雑誌以外のメディアも動き出して一階にある事務所の前には相当な人数が集まっている。

「こんなの、やってないって言ったって信じて貰えるわけがない」

支持者急落だし、下手したらおれ逮捕かもなと皮肉めいた口調で言うヒカルの肩にアキラがそっと手を置いた。

「そんなことはさせないよ」
「させないって、いくらおまえが有能だからってこんな事態をどうするって」
「スキャンダルにはスキャンダルってね」

別に何をすることも無い、皆の前で今回のことが事実無根だということを知らせてやればいいのだと言う。

「そんなの…」
「この前、藤崎さんに聞いたんだけど、女性の間ではぼく達みたいな関係は非道く人気があるらしいよ」

うっすらと笑いながら言うアキラにヒカルの眉が上がった。

「は? どーゆーこと?」
「だからね、つまり」

男同士の恋愛は女性に非道く受け入れられやすいのだと、そしてその言葉をヒカルがよく理解しないうちにアキラはヒカルの手を引いて、取材陣待ち構えるまっただ中に出て行った。そして開口一番今回のことは間違いだと言う。

「しかしですね、暴行されたという女性がはっきりと証言しているんですよ」
「そんな事実はありません。そもそも彼は女性に興味が無いんですから」

彼とぼくはゲイなんですよと、ヒカルが慌ててその顔を見た時にはアキラはにっこりと華のような笑顔を浮かべ、ヒカルに口づける5秒前だった。

「ちょっ…おまえっ」
「いいじゃないか、いつも二人だけの時にはしていることだ」

これからは隠さずに堂々と出来るんだ、嬉しいなあと、有無を言わさぬ態度で押し切るように口づける。

「あ、聞かれる前に言っておきますが、女性的なポジションはぼくの方ですから」

新鋭議員、進藤ヒカルは、男に組み敷かれるような男ではありませんよと、これ以上無い程魅力的な笑顔とトークで一気にまくしたてると、そのまま写真を散々撮らせ、ヒカルの意志を完全無視してなれそめなどを語り出したのだった。


翌日、様々な媒体のトップを飾ったのはキスをしているヒカルとアキラのアップの写真で、しかし支持は急落するどころか急上昇を見せた。女性暴行容疑も完璧に霧散した。

つまりアキラの読みは当たっていたのである。


※※※※※※※※※※※※※※

仏の××候補のニュースを見まして、なんかふつふつとまた議員ヒカアキが書きたくなって書いちゃいました。
いつか書くけどまだ書けない。でもいつか書きますよ。
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「おまえなんかどうせ、一生おれのこと好きなんだから」

思わずそう口走ったら、思い切りブッ叩かれた。

「当たり前だろう、一生好きに決まっている」

わかりきったことを言うなと言われて笑ってしまった。

―うん。

おれもおまえのことが一生大好き。

まずは国内でのタイトルをと、そう考えていると思ったのに、あるとき進藤に執着している世界戦があると知った。

「へえ、LG杯とか?」
「いや、農心辛ラーメン杯」
「どうして?」
「辛ラーメン好きだから!」
「……そう」

進藤のことはなんでも解っていると思っていたけれど、まだまだ彼は底知れない。


歌は嫌いでは無いけれど人前で歌うのは苦手なので、どうしたら角を立てること無くカラオケのマイクを断れるかと進藤に聞いてみた。

「そんなの簡単じゃん。『昔からジャイアンと呼ばれているので』って言えばいいんだよ」
「ジャイアン?」
「有名な漫画にそういうのが出てくんだって」

とにかくそれで断れるはずだからと言われて早速試してみたらこれがすんなり受け入れられた。

「へえー、そうだったんだ意外だねえ」と、気味が悪いくらい歌わずに済むようになったのだけれど、やはり気になるので進藤に尋ねた。

「この前教えてもらったジャイアンってどういう…」
「歌が好きでしょっちゅうコンサートを開いているようなヤツだよ」

そいつが歌うとみんな気絶するくらい歌が上手いから、誰もそいつとは歌いたがらないんだぜと言われて今度は逆に心配になった。

「そんなに歌が上手い人の名前を仇名だなんて分不相応じゃないだろうか?」
「大丈夫だろう?おまえ別に音痴じゃないじゃんか」
「…うん」


そのままずるずる十年以上。

無知だったぼくは、『ジャイアン』が何を意味するのか最近になってようやく真実を知ったのでした。
すみません、あまりにくだらなくて残すには忍びないので消えもののこちらに載せます。
下品、シモネタ? 不潔、くだらなさ注意。


素材提供元様♪  NeckDoll様 whoo's lab様 LITTLEHOUSE様
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